2009/01/12

チャイルド44

児玉清さんのレビューにつられてしまいました。



知る人ぞ知る児玉清さんのブックレビューでずっと前に紹介されていました。







スターリンの恐怖政治下でおこった連続殺人事件を描いた小説です。



作家はトム・ロブ・スミス。イギリスの新人作家です。



長編小説では新人ですが、ケンブリッジ大学を首席で卒業した後、イタリア留学などを経て、シナリオライターをしてたそうです。



現在29才。



おもしろかった。

実際にあったアンドレイ・チカチーロの連続殺人事件にヒントを得て、44人の子どもが犠牲になったという設定の連続殺人事件を時代を1950年代に移して描いています。



殺人、強盗、などといった凶悪犯罪は資本主義がもたらすもので、共産主義国家においてはそのような凶悪犯罪は起こらないという無理矢理な理想主義が、検挙を遅らせ、犯人に犯罪を重ねさせます。



最初、主人公のレオは国家保安省の上級捜査官として、変死体でみつかった少年の家族にこれは単なる「事故」だから余計なことを勘ぐったり、言いふらしたりして、騒ぎ立てないように言いくるめます。半脅しです。

ところが、あるきっかけで左遷され、妻と共にど田舎の民警の一巡査に格下げになったレオは、同様の変死体を目の当たりにし、独自に犯罪捜査を始めます。独自の犯罪捜査などバレたら強制収容所行きです。命懸けです。



この捜査を通して、今まで仮面夫婦だった妻ライーサとの間に真の愛情を見いだしていきます。(この、夫婦の再生の物語がまたいいんですよ。)



当時のソ連の市民がいかに貧しい生活を強いられていたか。いかに友人・家族・隣人の密告に怯えていたか。その描写がすごいです。



上巻は普通ペースでしたが、下巻は2日で読みました。



あとがきによると、リドリー・スコットが、メル・ギブソンに競り勝って、映画化が決定しているそうです。確かに、ハリウッド的な展開と終わり方です。



読みながら、レオは誰がやるんだろう。ライーサは誰だろう。と想像が膨らんでわくわくしました。



それにしても、29才でこんなに書けるなんて、将来有望です。



私が一番注目したのは、あとがきで訳者の田口さんが書いてたのですが、この「チャイルド44」は既に20数カ国で翻訳が決まっているのに、ロシアでは翻訳が出版されないどころか、発禁書になっている。ということです。



つまり、それほど衝撃的に当時の恐怖政治下のロシアが描かれています。のっけからすごいです。







4 件のコメント:

justitia さんのコメント...

ほお〜。リドリー・スコットですか。

僕の大好きな監督のひとりです。

「エイリアン」「ブレード・ランナー」「ブラック・レイン」・・・

どの作品も傑作ですよね。

映画化が楽しみ。

tiotio さんのコメント...

ですよね。

映画も期待しちゃいます。

私の頭の中では、レオはダニエル・クレイグで決まりです。

で、どうしてもライーサはエヴァ・グリーンになってしまいます。

けどこれじゃあ、カジノ・ロワイヤルになってしまう。



ま、暇があれば読んでみて下さい。

ガバチャ さんのコメント...

たいへんご無沙汰してます。

本年もヨロシクお願いいたします。

ポチャオ君4コマうまいな〜。

ガバチャも負けそう。

過去記事読んだら馬路村の宣伝してくれててありがとう。

ガバチャ馬路村の出身だよ。

ええっ、ポチャオ君の先生馬路村出身〜!!

ゼッタイ知ってるよその先生。

小さな村だから。

先生になってる人って少ないし。

tiotio さんのコメント...

ガバチャさん!

おひさしぶりっこですね!

ガバチャさんのあっちのブログのマイブログ・ベストスリーを見て笑っちゃいました。

思考が似てる!!!



ごっくんはおいしいですよねー。

そうですか、馬路村ですか。

ポチャオ君の先生は20代半ばの若ーい女性です。

知ってる方だったら、まさに高知せまっ!ですね。

お若いのにとってもおおらかな先生なんですよ。

馬路村ならではでしょうか。



ガバチャさんのこっちのブログの物語りの続きが気になってずっと夜も眠れませんが。