いやー、面白かったですねー。
今シーズンは、フェリペ・マッサ(ブラジル)と1ポイント差でルイス・ハミルトン(イギリス)がワールドチャンピオンの座をゲットしました。
うーん。最終戦、ブラジルGPはまさかの展開で超面白かった。
まず、出走直前の突然の激しい雨。スタートが10分押しとなります。
皆一斉にウェットタイヤに履き替えます。
そして、スタート。・・・のときには既に雨が上がっていましたが路面は濡れていて、
追突されたデビッド・クルサードがスピンして・・・。
今シーズンで引退を決めていた彼のラストランは一周目、しかも最初のコーナーで終わってしまいました。
さて、このレースの見どころは、94ポイントのハミルトンと87ポイントのマッサのワールドチャンピオンシップを懸けた走りです。
二人のポイント差は、7ポイントなので、
マッサが優勝(+10ポイント)しても、ハミルトンが5位(+4ポイント)以内に入賞すれば、
ハミルトンがチャンピオン。
マッサが優勝して、ハミルトンが6位(+3ポイント)だと、同点で、優勝回数の多いマッサがチャンピオンになります。
マッサがチャンピオンになるには、このブラジルGPで優勝することが必須です。
また、ハミルトンにしてみれば、無理はせず、5位以内を守ることが使命です。
路面が乾いて来たので今度はみんなピットでタイヤをドライタイヤに交換しはじめました。
マッサは堅実な走りでトップをキープし続けます。
ドラマは71周中、残り10周(残り約15分)というところで再び雨がぱらつき出すところから始まります。
ハミルトンも堅実に4位を走ってます。
しかし、濡れた路面をドライタイヤで走るのは非常に危険です。
雨はまだ小降りです。けれども、これから土砂降りになるかもしれません。
はたまた、あと10周ドライタイヤで持ちこたえられるかもしれません。
タイヤをウェットに履き替えるにはピットに入らなければならないので10秒ぐらいのタイムロスになります。
どきどき。みんなどうするんだろう。
下位のドライバーから順次ピットインしはじめました。
なんと、丁度その頃、5位のセバスチャン・ベッテル(ドイツ)がハミルトンにぐいぐい迫って来ました。
この、セバスチャン・ベッテルは、今大注目の若手ドライバーです。彼のチームはスクーデリア・トーロ・ロッソというチームで、まだそれほどぱっとするチームではありません。なのに、彼は第14戦イタリアGPで最年少優勝を果たしています。ちなみに、このチームのオーナーは、
セナを覚えていらっしゃる皆さんには馴染みのあの
ゲルハルト・ベルガー(元セナのチームメイト)です。
あ、ベッテルに抜かれそう!!というときに、うまく、ハミルトンもタイヤ交換の為にピットインし、ベッテルやマッサ、上位陣もタイヤ交換を終えました。
ただ、トヨタ勢はタイヤ交換しなかったため、ティモ・グロック(ドイツ)が4位に浮上。ハミルトンは5位に。そして、相変わらず攻めの姿勢を崩さないベッテルが6位でハミルトンを狙っています。
そして、残り2周というときに、とうとうベッテルはハミルトンをオーバーテイク!
えええ!!!
ハミルトン、6位に!
そして迎える最終ラップ。最終ラップですよ!!
雨足が強くなり、ドライタイヤで踏ん張っていたグロックが急激にペースダウン。
そのとき、マッサは危なげなくチェッカーフラッグ、ポールトゥーウィン。しかも母国で。
この時点で、ハミルトンは6位、マッサ陣営のフェラーリは歓喜に沸く・・・が・・・
ペースダウンしたグロックをベッテルとハミルトンが最終コーナーでかわし、
ジャジャジャーン!!
結果は、マッサは優勝しましたが、ハミルトンが5位入賞を果たしましたので、
ハミルトン=98ポイント、マッサ=97ポイントで、ルイス・ハミルトンが史上最年少でワールドチャンピオンになりました。
昨年は逆に1ポイント差でフェラーリのキミ・ライコネン(フィンランド)にチャンピオンを持って行かれたので、今年こそはとの思いが強かったと思いますが、最終コーナーで1ポイントを取り返したあの執念と実力はチャンピオンにふさわしいと誰もが認めたと思います。
愛しの
シューマッハが引退してから、私は何を楽しみに生きて行けば良いのだろうと、打ちひしがれていましたが、(ちょっとオーバートーク入ってます)昨年春、彗星のように私の前に表れたルイス・ハミルトンのお陰でまたF1を楽しませてもらってます。