2009/03/14

とうとう読んじゃいました。

高知市内の全図書室の中で、一冊だけ蔵書がありましたので、予約して取り寄せました。

数日後、最寄りの図書室から届いた旨連絡がありましたので取りに行きました。



「予約の本をとりに来ました。」



「えと、どの本ですか?」



「有吉佐和子の助左衛門四代記です。」



「どれかな・・・(取り寄せの本の中から探してる)ちょっと待って下さいね・・・」



すると、もうひとりの係の人が



「あ、わかった。あの、ふうるい本じゃない?」



「ああ、あの、ふうるい本ね。はいはい、お待たせしました。」



まじでおんぼろの本でした。



これは、内容もさることながら、この見た目はブログ更新の価値あり!の古さでした。


初版とも何とも書いてなくて、「昭和38年9月25日発行」とだけ記されています。

つまり初版?500円だったようです。



某御方のブログなどを読んで、どうしても気になって仕方がなくなって読みました。



実は女流作家は一部例外作品を除いてあまり好きではなかったのですが、

これをきっかけに食わず嫌いをやめてチャレンジしよう。と思いました。



つまり、相当おもしろかったです。



ヂモティーとしては、ところどころ「わかるわかる」的な部分があり、

くすっなんて笑いながら読んでいると、家族に「なになに?何が面白いが?」

と聞かれ、私が面白かった一文を朗読して聞かせたりしました。



でも、かれらはヂモティーではないので当然「一体そこのどこがおもしろいんやろ?」

という白けた顔をしてました。



内容は、和歌山市の木本地区の豪農、垣内家にまつわる代々の物語りです。



登場人物の性格が表現豊かに描かれています。とくに和歌山弁が活き活きと語られていて、

県外に来てずっと「和歌山弁は汚い」とコンプレックスを抱いてた私の思いがきれいさっぱり消えてなくなるほどです。



今となっては手に入れるのはかなり難しい本ですが、このまま消えてなくなるのは勿体無い秀作です。







12 件のコメント:

tiotio さんのコメント...

昨年、「ノルウェイの森」映画化をしったとき、興味深いと思いました。ベトナム系フランス人の監督が日本人キャストでどう映像化するのか楽しみでもあります。但し、こんな風に思うのはかなり例外です。



うーん。ちらっと考える限り、原作と映像と両方見てる作品はあまりなかも。映画良かった→本読む。はあるけど、本→映画はあまりないのかな。



「トニー滝谷」は、本は読んでませんが、映画はすごく好きです。「ねじまき鳥クロニクル」に不思議なエロチック姉妹がでてきます。映画化の際、是非叶姉妹を起用してほしい。



本を先に読んで気に入ると、後日映画化されたとき予告とかみて判断してしまいます。「さゆり」は、本はかなりおもしろかったですが、映画はもちろんみてません。予告って逆効果にならないように作らないといけませんね。



「沈黙」は私も大好きな本です。映画はやっぱりみてません。



そうですか。「ベニスの商人」は観てみようかな。アル・パチーノ好きだし。

justitia さんのコメント...

僕が和歌山に転勤で引越して来て住み着いたのは六十谷でした。

紀ノ川を毎日眺めながら、慣れない土地での日々を送っていました。



そんな時、たまたま書店で見つけ手に取った本「紀ノ川」

有吉さんの作品は「悪女について」ぐらいしか読んでいなかった頃です。

主人公が九度山から嫁入りした先は六十谷だったと思います。

読後に眺めた紀ノ川は、読む前と違った趣に見えた様な記憶があります。

tiotio さんのコメント...

なるほど。

その気持ちわかります。うん。



有吉佐和子さんの本は、うら若き乙女の頃に課題図書の一つとして何冊か読みましたが、今回ほどの感動はありませんでした。私も漸く、いい年になったのかな。また、時期をみて再度あの頃の本を読み返してみようかな。

今回「助左衛門・・・」を読まなければ、もう二度と有吉佐和子作品を読もうなんて思わなかったかもしれないと思い、良い出会いに感謝してます。

ガバチャ さんのコメント...

有吉佐和子さんの作品に一時期のめり込んだことがあります。「紀ノ川」「有田川」「日高川」「恍惚の人」「複合汚染」等々。

読んだ中で一番おもしろかったのは「華岡青洲の妻」です。これボクの一押し。

清州の母と妻が、どちらが清州を愛しているかを比べるような内容。読む前は、とてもそんな内容だとは思わず、これは有吉さんでなければ書けない作品だと思いました。

ボクは高知生まれですが、宮尾登美子より有吉佐和子の方がおもしろいと思います。

助左衛門四代記もぜひ読んでみたいです。

tiotio さんのコメント...

やっぱり「華岡青洲の妻」ですよねー。

再読します。^^



ところで、私が明石大橋を渡って大阪に行ってたときに、ガバチャさんは高知に帰ってきていたのですね。いとをかし。

紀州の語り部 さんのコメント...

「紀ノ川」と「華岡青洲」の妻は本とDVD両方持っています。どちらも本がいいです。



「助左衛門四代記」は好きな小説の1つです。「有田川」も泣けますよ。



いずれにしても、紀州の優雅さがでていて、誇りを感じる作品です。



tiotio さんのコメント...

一般的に、本より映画が勝っている作品というのがあれば、是非教えてほしいですよね。





「紀の川」は、昔チラッと観ましたが、途中で観るのを止めました。「華岡青洲の妻」は、課題図書で読んだ事がありますが、あのときは、大急ぎでいやいや読んだからか、ストーリー以外何も覚えていません。「ぷえるとりこ日記」に至っては、題名以外何も覚えていません。



お恥ずかしい。



ガバチャ さんのコメント...

 聞いた話では、本より映像を良くしようと思うと登場人物を少なくしなければならないそうです。

「人間の証明」森村誠一がそうですね。



 ボクが、原作より映像の方が良かったと思ったのは



「砂の器」松本清張

「鬼龍院花子の生涯」宮尾登美子

「楢山節考」 深沢七郎

「おろしや国酔夢譚」 井上靖

 です。



 ただし「砂の器」は丹波哲郎と森田健作のものです。

 とにかく丹波哲郎の演技がすごかった。

 鳥肌が立ちますよ。

tiotio さんのコメント...

ほほー。これはいい情報をありがとうございます。



幸い(?)どれも原作は読んでいません。



丹波哲郎の、ということは、加藤剛のということですね。観ましたよ!しかもスクリーンで。たしかにあれは面白かったです。加藤嘉が出て来るだけで涙が溢れました。



「鬼龍院花子の生涯」と「楢山節考」もかなり面白かったです。



「おろしや国粋夢譚」は観ても読んでもないので、今度映像の方にチャレンジしてみまーす。



紀州の語り部 さんのコメント...

僕が最も好きな小説「ノルウェイの森」が映画化されるようですが、やめてほしいんです。言葉が作り出す透明感を映像で表現できないと思うのです。



遠藤周作の「沈黙」、これも映画化で失敗でした。篠田正浩監督映画は総じて良くない。DVD持ってますが。原作は本当にすばらしいのに・・・。



映画化してもいいと思ったのはアルパチーノ主演「ベニスの商人」です。



紀州の語り部 さんのコメント...

「沈黙」読んで映画を見るよりも、長崎へ旅するのがいいでしょう。



あとリーアムニーソン主演の「レ・ミゼラブル」もかなりいいですよ。













tiotio さんのコメント...

レ・ミゼラブルは、これまた、大好きな物語です。

そうですか、リーアム・ニーソンも好きな俳優です。これは安心してみられそうですね。

読みたい本がずらりと順番を待っている。

見たい映画がずらりと順番をまっている。

至福のときです。

むふふ。