「ストレイト・ストーリー」
これまた ザ・ロードムービー です。
これぞ、ロードムービー。
73才の弟が、その昔けんかしてもう何年も会ってない兄に会う為に
560km離れた道のりを時速8kmのトラクターでたっとひとりで旅をする話です。
73才の弟は、娘と暮らしています。
そんな弟の所に、10年前喧嘩別れした兄が心臓発作で倒れたとの知らせが舞い込んできます。兄の住む所は約560km離れています。
車の免許も持っておらず、足腰が不自由なためバスにも乗れません。
しかも頑固な彼は、なんとか自力で兄の所へ行きたいのです。
娘の大反対をおしきり、芝刈り機で出発しますが、故障のため舞い戻って来ます。
では!ということで、何とトラクターを購入して、時速8kmで兄の所へ向かいます。
途中、野宿をしたり、色々な人との出会いがあったりしながら、6週間後、兄の所へ辿り着きます。
実話がベースだそうです。
二つ忘れられないシーンがあります。
一つは、家出してヒッチハイクをしていた少女との会話です。
彼女は妊娠5ヶ月。厳格な家族に妊娠が知れたらと思うと、どうしていいかわからずに、
絶望の中、家出してきてしまったのです。
彼女に「君の家族は、君や君のお腹の子を失ってもいいほど君を怒りはしないよ。」
と優しくいいます。
彼女に、自分の娘のことや、家族の絆について話します。
一言一言が胸にしみ込みます。
もう一つは、最後に兄と再会するシーンです。
こちらは短いシーンだし、セリフも少ないですが、
名優二人の表情が泣かせます。
この、お兄さんの役が、「パリ、テキサス」で主人公トラヴィスを演じていた方です。
すっかりおじいさんになっていて、びっくりしました。
けれども、最後の数分しか登場してないのにあの演技は、脱帽です。
そういうわけで、「パリ、テキサス」とくれば、セットで思い出してしまう映画なのです。
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